ラトックシステム株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:近藤 正和、以下「ラトックシステム」)と京都電子工業株式会社(本社:京都市、代表取締役社長:岸本 京子、以下「京都電子工業」)は、酒造品温モニタリングシステム「もろみ日誌クラウド」と京都電子工業製の酒類分析計との連携に向けて、協業を開始いたします。
酒造業界では昨今の人材不足や高齢化の課題に対応するため、若手も働きやすい職場づくりに取り組む酒蔵が増えています。さらに日本酒は製造にかかる工程が多く、作業の効率化が求められています。
そこで現場への導入が進んでいるのが、自動化とDX化です。機械による自動化は作業負担を軽減するとともに、精度の高いデータ取得を可能にします。DX化ではデジタル移行による効率化のほか、これまで長年の経験で取得してきたノウハウをデータで可視化し、技術継承や酒質の向上に活用できます。
この度の協業により、ラトックシステムの酒造向けシステム「もろみ日誌クラウド」に、京都電子工業の酒類分析計で計測したアルコール度数・日本酒度・酸度・アミノ酸度のデータを取り込むことが可能になります。
これらの分析値は酒質向上などに使用されており、もろみ日誌クラウドでは仕込みごとに入力してグラフ表示や酒税法で定められた帳票に適用できます。データ取り込みにより分析値入力の手間を省き、手作業による入力ミスを防止します。京都電子工業が提供する酒類分析計は、試料の計測と記録の自動化による効率化と精度改善に加え、もろみ日誌クラウドを通じて、酒造3工程の事績管理から帳票作成まで、DX活用を含めた一気通貫での酒造り支援が可能となります。
まずは2023年上半期を目処に、データ連携サービスの早期提供を予定しています。将来的には、クラウド連携によるシームレスなデータ管理も視野に入れ、現場ニーズを取り入れた酒造DX化のためのソリューション提供を続けてまいります。
もろみ日誌クラウドは、酒造3工程(麹/酒母/もろみ)のデータをクラウドで管理、品温記録の自動化やスマホでの品温管理を支援するIoTシステムです。登録データとして、品温以外にも分析値の入力も可能で、事績ごとに管理して帳票印刷がおこなえます。冷却水の制御で品温管理する機器の品温確認や設定温度の変更を可能にするなど、連携によりDXの活用領域を広げています。
京都電子工業の酒類分析計は、自社開発SDKシステムと組み合わせることで、試料の計測から記録、計算まで自動化できます。計測にかかる日々の作業軽減と時間短縮をするとともに、個人差なく簡単に高精度な計測がおこなえます。酒類分析計にはアルコール度数と日本酒度を計測、計算する迅速アルコール測定キットと、酸度とアミノ酸を計測する総酸・アミノ酸計パックがあります。
設立:1983年10月13日
代表取締役社長:近藤 正和
所在地:大阪市西区南堀江1-18-4 Osaka Metro南堀江ビル 8F
URL:https://sol.ratocsystems.com/
事業内容 :創業1983年。パソコン・スマートフォン関連のハードウェア、ファームウェア、アプリをワンストップで開発、販売しています。IoTデバイス開発とAWSクラウド連携によるシステムづくりを強みとし、自社システムのほか、お客様システムへの組み込み需要にも応えています。
設立:1961年7月3日
代表取締役社長:岸本 京子
所在地:京都府京都市南区吉祥院新田二の段町68番地
URL:https://www.kem.kyoto/
事業内容 :1961年創業以来、分析計の専門メーカーとして、先端技術を融合した独自技術を駆使して、その時代のニーズにあった多種多様な研究用分析計や環境用分析計を開発し、高品質で信頼性の高い製品を提供しています。