酒造りをIoTでトータルにサポートする「もろみ日誌クラウド」は、2024年1月付でアップデートをおこないました。最新バージョンではお客様からのヒアリングをもとに、きめ細かな部分にこだわった使い勝手の向上をおこなっています。また、ご要望にこたえた新たな機能も追加していますので、今もろみ日誌クラウドをお使いのお客様も、導入をご検討中のお客様も、ぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。
目次
毎日使うアプリだからこそ、ちょっとしたことがストレスになったり、逆に効率化につながったりします。今回のアップデートでは、酒造りの現場ならではの運用をもとに、使い勝手を向上しました。実際の操作感をイメージいただきやすいよう、アップデート部分のアプリ画面を動画で紹介しています。
これまでは自動でソートした順番に並んでいましたが、よく使うセンサーを上部に表示したいなどの要望があり、矢印ボタンのタップで上下の入れ替えができるようにしました。細かなところでは、上下のセンサー/温調器の間にスペースを入れ、区切りをわかりやすくするための改善もおこなっています。
センサーと温調器を蔵や工程ごとにグループ分けし、センサー一覧画面で絞り込みができるようになりました。計測場所が多いケースでもグループを選択すれば、縦スクロールを減らして素早く確認することができます。
※Windows PCは[温調器管理]および[センサー管理]画面の[グループ設定]ボタンのクリックで設定が可能です。
従来は+-で0.1℃ずつ変更する仕様で、たとえば5℃の上げ下げには50回タップが必要でした。今回のアップデートでは、0.1℃単位の設定値をドラムロールで選択できるように変更。上下にスワイプするだけで、目標値まで楽に移動できます。
スマホでは表示幅が限られることもあり、従来は直近7日間までの表示となっていました。グラフ表示を全期間対応とすることで、酒造3工程でのグラフの傾きが把握しやすくなりました。
SV値の変更は酒造りで重要なポイントであり、実際の温度とあわせて設定値のログも確認したいという要望を多くいただいていました。各温調器の設定から、変更日時と設定値がリストで確認できます。
※Windows PCは[温調器管理]および[センサー管理]画面の[設定温度(SV)ログ]ボタンのクリックで表示が可能です。
これまでの事績ごとに加えて、工程ごとでも通知先の設定が可能に。もろみ、酒母、麹、保管庫と担当分けしているケースで、通知先の指定がしやすくなりました。
新規温調器として、横河電機社製のディジタル指示調節計 UT32A(RS485搭載モデル:UT32A-010-00-00、以降UT32A) にも対応しました。もろみ日誌クラウドに登録することにより、UT32Aで計測した温度データの自動記録や、遠隔からの設定温度の変更などがおこなえるようになります。
※UT32A に対応するためには、RS485変換器のファームウェアアップデートが必要です(詳細はお問い合わせください)。
また、アズビル社のデジタル指示調節計は従来機種(C15TR0RA0300)に加えて、C1M(RS485搭載モデル:C1MTR0RA0300)にも対応しました。
帳票に、ご要望いただくことが多かった検定せんを追加しました。酒税法では義務が廃止されましたが、製成時の数量、アルコール分及びエキス分、清酒かす等については、酒類製造者が自ら測定し、記帳により明らかにしておく必要があるとされています。これまでの検定せんのデータ入力も可能です。
今回もろみ日誌クラウドの一部機能をご覧になり、実際に使ってみたい…と興味をもたれましたら、ぜひこの機会にもろみ日誌クラウドの体験キャンペーンをご活用ください。お客様の現場で使用感を試してから導入を判断できるので、「イメージと違っていたらどうしよう」「自社のやり方と合うのだろうか」という不安を払しょくできます。費用は無料、インターネットに接続できるPCおよびスマホがあれば参加いただけます。