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クラウドストレージの利用が増えている今でも、ローカルストレージは欠かせない存在です。ローカルストレージの鉄板メリットは、なんといっても“速い・安全・ネット不要”な点です。
USBポートに接続するだけで即使える外付けハードディスクは手軽で便利なこともあり、オフィスやシステム運用、個人用途で、パソコンの拡張スペースやバックアップ用途に使用されている方も多いのではないでしょうか。
ローカルストレージには、便利なデバイスが存在します。以下は、市販の内蔵ドライブを取り付けて、パソコンに外付けで使用できるようにするストレージケースです。汎用ドライブにプラスアルファのメリットがあるこれらを活用することで、現状のお困りごとを解決する糸口が見えてきます。
※上記製品にはドライブがついていません。別途内蔵HDDやSSD、光学ドライブが必要です。
以下では、これらの製品についてどういった運用ができるのか、おすすめポイントもピックアップしながら紹介していきます。
「大事なデータだからバックアップしないと…」と思いつつ、つい後回し。ある日、ディスクの調子が悪くなってアクセスできずに青ざめる—そんな経験はありませんか。
ミラーリング(RAID1)は、データを保存するたびに自動で同じデータをもう一台に書き込みます。万一片方のドライブが故障しても、もう一台が生きているので慌てずに済みます。ディスク交換後は自動でデータを再構築。再構築中でも普段通りの作業が続けられるので、業務を止めることなくシステム復旧が完了します。これなら「大切な作業を中断してバックアップ対応」というストレスもゼロ。RAID1なら突然のディスクトラブルにも慌てず、いつでもスムーズに業務を続行できます。
ミラーリングは2台のディスクに
同じデータを書き込みます
故障ディスクを新しいものに
入れ替えるとリビルド(復旧)開始
RAIDケースは2台のHDDやSSDを収納し、USB接続で大容量データをスムーズに扱える外付けストレージです。PC側での設定は不要。本体スイッチなどでRAIDモードを設定しパソコンに接続すれば、運用を開始できます。
「このデータ、どのディスクに入ってたっけ?」と探すのに時間をかけたり、過去のデータを上書き、削除してしまったり…そんな経験はありませんか。
リムーバブルケースは、本体をパソコンに接続し、トレイを出し入れして物理的にディスクの交換をおこないます。ケーブルの抜き差しやドライブの換装をする必要はありません。専用ドライバやソフトウェアのインストールも不要で、複数ディスクの運用がスムーズにおこなえます。外付けのUSB接続モデルのほか、デスクトップPCに内蔵できるSATA接続モデルもあります。
法定書類など、書き換え厳禁で長期保存の必要があるデータ。そんなときはDVDなどの光学メディアが強い味方です。1枚100円~数百円のメディアに書き込めるうえ、汎用のDVDプレーヤーで読み出せる手軽さを備えています。
また、複数拠点にディスクを保存しておけば、災害対策用バックアップとしてもコスパ抜群。税務申告書の過去分や設計図面、研究開発資料など、長期保存が求められる現場で使用されています。
5インチドライブケースは、内蔵用の光学ドライブをUSB3.0接続に外付け化できるケースです。市販の外付けDVDドライブもありますが、あえて5インチドライブケースを選ぶ理由には、おもに2つのケースがあります。ひとつは、パソコンのリプレース時にデスクトップで使っていたものを外付けとして再利用するケースです。ふたつめは、例えばパイオニア製など定評ある内蔵ドライブを別途用意し、ずっしりとした5インチドライブケースに組み込むことで、安定したデータ書き込み環境を整備されるケースです。
さらに、光学メディアの寿命は適正に保管すると50年を超えるとの調査もあり(※)、長期保存を重視するデータの保管にも適しているといえます。
※参考:Longevity of Recordable CDs, DVDs and Blu-rays — Canadian Conservation Institute (CCI) Notes
データのバックアップには外付けHDDの手軽さが頼りになりますが、用途に応じてこれらのドライブケースを取り入れると、安心感と運用効率がさらに高まります。
RAIDケースなら面倒な手作業なしでデータを複製し、ディスク故障時も作業の中断なくスムーズに復旧。リムーバブルケースはトレイを差し替え、物理的に切り離して安全に管理できます。光学メディア対応の5インチドライブケースは、読み出し専用のデータを長期保存するのに最適です。
データのバックアップや過去データの管理方法を見直しされる際は、ぜひこれらのローカルストレージもご検討ください。