冷凍倉庫の温度を自動で記録、事務所からのデータ確認と取得で業務を効率化
生洋菓子や焼菓子の品質を長期間保つための冷凍保管。たびたび業務を中断し、倉庫を回って温度計測と記録をする負担が課題だった。そこで、その場にいかなくても温度の確認と取得ができる方法を検討した。
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冷凍の生洋菓子、焼菓子を製造販売するむさしの製菓は、機械化と融合した手づくり感ある菓子を作っています。素材にもこだわったその美味しさを、長期間保つ上で重要なのが「安定した冷凍保存」です。
冷凍庫内の温度は-18℃以下に保っています。この温度が少しでも高くなると品質が劣化する恐れがあるため、異常がないかの確認はこまめにおこなっています。夜間や休日の無人時は各庫内のロガーに記録し、出勤時にSDカードのデータをPCに読み込んで異常が発生していないことを確認していました。
冷凍倉庫の温度確認は、従業員が他の作業との兼務でおこなっています。冷凍倉庫は1階と2階にあり、1日5回、1回につき5分の計約25分かけて手書きで記録しています。重なる業務中断により作業に集中できない負担もあり、現状の改善を検討。冷凍庫内に設置して温度の自動計測と記録、遠隔からデータを取得できる「ハサレポ」を導入することにしました。
冷凍倉庫の温度は外気との温度差が大きいため、少しの温度変化を早期発見できれば廃棄を未然に防ぐことができます。温度のアラート通知機能で、温度範囲を外れたらいつでも通知が来るように設定しています。
導入以降、異常温度になったことはないですが、システムが温度を常時監視していて、何かあったらいつでも通知が届くと思えば、業務にも安心して取り組めます。
当社はSDGsに取り組んでおり、本システムの導入は「フードロス削減」「作業効率の改善」にも役立っています。
また、これまでの1日数回の計測では、2回の計測の間の温度が可視化できません。自動計測で10分ごとの温度データが残るのは、異常が発生していないことの証明にもなり、HACCPに沿った衛生管理の面からもメリットと感じています。
まずは社屋の1階と2階にある冷凍倉庫2箇所から導入をスタート。他システムとも比較し、冷凍室のドアを閉めていても電波が届いたのと、手頃な価格が決め手でした。今後、ほかの冷凍設備にも検討したいと思います。
事業内容:冷凍洋生菓子・焼菓子・スポンジの製造販売
創立:1977年4月
URL:https://www.musashino-seika.jp/
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